おばあさん猫・ムニとヒトミと、ちょっとグーちゃん

今から18年前、東京からイタリアのトリノへ移り住んだ私と愛猫ム二とヒトミ。今では21歳を超えた二匹たちとの暮らしぶりや、老猫介護苦労話、新しくやって来たラブラドールのグーちゃんとの楽しくて切ない記録です。

ムニがやって来た日のこと

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ムニが私のところにやって来たのは、
1993年6月19日、雨の夜だった。

 

その頃、一緒に住んでいた彼の友達の家で子猫が生まれたと聞いて、
見せてもらいがてら飲みに行ったんだったと思う。
詳細はよく覚えていない。なにせ21年も前のことなんだから。

友達の家の居間のカーペットに座って飲みながら、
子猫たちを見せてもらっていた。
すると一匹の子猫があぐらをかいた彼の膝によじ登って
眠ってしまった。あまりの可愛さにふぬけになった私たちは、
迷わずその子猫をもらって帰ることにした。
子猫は何かに包まれていないと怖がるからと言って、
その家の奥さんが子猫を洗濯ネットに入れ、
それから空気穴をあけた靴箱に入れてくれたのを覚えている。

 

ところが翌朝になって、別の子猫と交換して欲しいという
電話があった。子供があの子だけはあげたくないと
泣いているからという。だったら情が移らないうちがいいと、
急いで猫交換に行った。そして「この子ならいい」なんて言って
家から出されちゃったのが、なにあろう、ムニなのである。

6月20日にわが家へやって来たから、
命名ムニマル(六二〇)子ちゃん。あ、女の子だからね。
当時、アニメの「ちびまる子ちゃん」が
始まったばかりで、日本中がピーヒャラぴーひゃら
歌っていた頃だった。