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おばあさん猫・ムニとヒトミと、ちょっとグーちゃん

今から18年前、東京からイタリアのトリノへ移り住んだ私と愛猫ム二とヒトミ。今では21歳を超えた二匹たちとの暮らしぶりや、老猫介護苦労話、新しくやって来たラブラドールのグーちゃんとの楽しくて切ない記録です。

さよなら、ムニ。

日曜日、とてもいい天気で春めいていて
ムニが元気だったなら、ムニとヒトミと私とで
日差しの入る窓際に寝転がって本を読んだり昼寝をしたりする
そんな一日だったのに。
そんなしあわせがずっと続くと思っていたのに。

2月1日 日曜日 ムニを庭に埋めた。

金曜日の夜中に亡くなったのだから、
本当なら土曜日に埋めるべきだったのかもしれないけれど、
夫が長い時間家にいる日曜日でないと穴も掘れないし、

 


なにより、もう少しだけ一緒にいたかった。

「できたよ」と言って、掘り終わった穴を見せに夫が呼びにきた。
途端、押さえていた悲しみが、また大きく流れ出した。
冷たくても、動かなくても、
いつまでもここにいてくれたら、
そのままずっといけるような気がしていたのに。

 

「黒豆のように真っ黒くつやつやの大きな目で
いつも私を見つめていたムニが、
今、目を閉じたまま、そこにじっと横たわっている。

私よりもずっと背の高い本棚やクローゼットに
ひらりと飛び乗ったその足は、
今はもう固く突っ張って、立つことさえも二度とない。

 

年をとってからも驚くほど柔らかくてきれいだと
みんなに褒められたその身体と毛並みは、
今、冷たく固くなって、そこに横たわっている。

 

今日はいよいよあなたとお別れです。
庭の片隅に、あなたを埋めるのですって。
好きでよくかじっていた白いチューリップを
一緒に入れてあげようと思います。
でも、真っ暗で冷たい土の中は寒くないの、怖くないの。
ひとりぼっちで寂しくないの。

あなたは、その冷たくなった古い身体を捨てて
新しい身体を探しに行ったんだとみんなが言う。
でも私は、からっぽになったあなたのベッドを見ても、
どこか家の中を散策しているような気しかしない。


動かなくても返事をしなくてもいいから、
いつまでもここにいて欲しい。
でもそれは絶対にかなわない願い。


今日、あなたを土の下に埋めるのです。」

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