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おばあさん猫・ムニとヒトミと、ちょっとグーちゃん

今から18年前、東京からイタリアのトリノへ移り住んだ私と愛猫ム二とヒトミ。今では21歳を超えた二匹たちとの暮らしぶりや、老猫介護苦労話、新しくやって来たラブラドールのグーちゃんとの楽しくて切ない記録です。

ヒーちゃん スキー場へ行く

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去年の11月の終わり頃、ムニは一度危篤状態になった。
奇跡の復活をしてからも、それ以後は後ろ足がめっきり
弱って自分の寝床からうまく立ち上がれなくなったので、
トイレもご飯も助けが必要となった。
だから私は長時間家をあけることができなくなった。


助けが必要といっても身体は元気なので、
「ごはんー」「おしっこー」「だっこー」と
朝から晩まででかい声でムニに呼びつけられ、
ちょっとうんざりする時も正直ある、そんな毎日だった。

私が住んでいるピエモンテ州トリノというところは、
2006年に冬季オリンピックが開催されたこともあって
雪深い山国と思う人も多いようだが、
実際はイタリア第4番めの、まあまあの都会である。
海にも山にも1時間半ぐらいで行けて、
遊ぶにはもってこいのポジションにある。
学生時代はヘッポコながらスキー部でならしたこのあたくしは、
毎年冬になるとマッターホルンやクールマイユールといった
ヨーロッパアルプスのスキー場に出かけては楽しんでいた。

でも今年の冬は長時間は家をあけられない。
だからスキーは無理と諦めていたし、
それでいいやと思っていたのに、
以外にも早く自由の身になってしまった。
クリスマスもお正月もどこへも連れて行って
あげられなかった娘のサラに、
ムニが思わぬプレゼントをくれたんだ、と思うことにして
先週末から今週にかけてのカーニバル休みに
スキー旅行へ行った。

問題はヒーちゃんだ。犬のグレースはどこでも
ついてきて問題なしだけど、おばあさん猫のヒトミを
たった二泊三日のために移動させるのはストレスが大きそうだ。
今までだったら1泊なら猫たちだけでお留守番、
2泊以上1週間程度までなら、誰かご飯とトイレの世話をしに
家に来てくれる人を頼んで出かけた。
でも今回は考えてしまった。

だってムニがいなくなった今、
ヒーちゃんは全くの一人ぼっちになってしまうからだ。

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悩んだあげく、ヒーちゃんも一緒に行こうということになった。
我が家が毎年行っているスキーリゾート、
アオスタのコーニェまでは車で約2時間。
高速を降りた後、最後の30分カーブの山道が続く。
車に弱いヒトミにはちょっと酷だけど、我慢してもらうしかない。

うーん、だけど高齢だから、吐いたりするのも辛そうだなあ。
なんとかできないかな、と愛読書の
『犬・猫に効くツボ・マッサージ』を開くと、車酔いの項があった。

「生の生姜二カケを1カップの水で5分煮出し、
冷ましたものを出発1時間前に飲ませる」とあったので
やってみたらなんと! 行きも帰りも別段辛そうな様子はみせず、
大成功! レシピは1カップだけど、
猫に飲ませるのは小さじ1杯だから、
たっぷり残った分は私とサラで飲んだ。
私たちも山道でいつも感じるムカムカもなし。
車に弱い犬猫をお持ちのみなさんも人間のあなた様も、
ぜひ、お試しくださいね。

猫は飼い主より家につく、なんて言う説がある。
猫にとっては慣れた我が家にいるのが一番で、
飼い主がいなくなっても知らない場所へ行くよりはまし、というのだ。
飼い主云々、というのは大きな疑問だけど、
ストレスが大きい、というのは本当だと思う。
ムニもヒトミも若い頃は引っ越しの度、
2、3日ベッドや家具の下に隠れて過ごしたりしていた。
でも年をとったせいか慣れたのか、
去年の夏などは海の家につれて行っても
30分ほど家の中を探検した後は、
持参した(これがポイント!)彼女たちの寝床に
すっと収まってトイレも問題なく過ごした。
だから今回も連れて行ってよかったと思っている。
すぐに慣れてリラックスしている様子だった。

というのは飼い主の勝手な思い込みで、
実は、ヒトミは、家で一人でゆっくりしていたかったと
思っているかもしれない。
怖い犬(グレースのこと)と一緒に車になんか
乗せられて散々だった、ってね。

ムニにいたっては、まったくイタリアくんだりまで
連れて来やがって、
畳の上で死にたかったぜ、と思っているのかもしれないね。

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