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おばあさん猫・ムニとヒトミと、ちょっとグーちゃん

今から18年前、東京からイタリアのトリノへ移り住んだ私と愛猫ム二とヒトミ。今では21歳を超えた二匹たちとの暮らしぶりや、老猫介護苦労話、新しくやって来たラブラドールのグーちゃんとの楽しくて切ない記録です。

老猫おしっこ事情

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イタリアに来てすぐの頃。ひーちゃん、ビデの中でいったい何を?

 

ひーちゃんのにっくき恋敵(?)ネーヴェとはいったい
どんな猫だったのか、を書きかけていたら、
とても可愛いシーンに遭遇してしまったので、
それについて、急遽書くことにした。

天気がいいので、二階のテラスでなんとなく
外を眺めていたら、テラスにおいた猫トイレに
まっすぐ入って行ったヒーちゃん。

去年の夏あたりからムニが猫トイレに入ることができなくなったので
ムニとヒトミの生活ゾーンである私のベッドルームの床に、
トイレシートを敷くようになった。
こりゃあ楽チン、と便乗手抜き(?)のひーちゃんも
もっぱらトイレシートで用を足すようになって、
用なしになった猫用トイレ&砂。
だけど、なんとなく片付けてしまうことができずに、
テラスに置きっぱなしになっていた。

「お、ひーちゃん、偉いね、トイレでおしっこ?」
なんて声をかける私を無視して、
トイレに入ってすぐのところに立ち止まるヒトミ。
と、なんでそんなとこで止まってるの? 
と思う間もなくチー、とおしっこした。
老猫だから出入りしやすいようにと扉ははずしてあるから、
しっぽは外、お尻も若干外に出たかっこうで、
自然とおしっこもチーと外に出てしまったというわけだ。

あと数歩奥へ入れば、おしりもおしっこも中に入るのに。
若い時はこんなことはなかったのだから、
これも何か老化の一種なんだろう。
高さ15センチほどの箱をまたいで入るのは
そこで立ち止まって休まなければならないほど大儀なんだろうか?

だけどおしっこした後は方向転換して頭から出てくるんだから、
方向転換してからおしっこすれば外にはみ出ないですむのに。
そもそもそんなにトイレに入るのが大変なんだったら、
トイレシートの上でしちゃえばいいのに、
律儀なヤツだなあ、と思ったら
あまりに可愛くてちょっと切なくて、
しばらくみとれてしまった私であった。

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そうなの?


そういえば、ムニは亡くなる1ヶ月前ぐらいから
オムツをして暮らしていた。
足腰がかなり弱って、テラスにおいてある
猫用トイレに出入りするのはもちろん、
テラスに出るための猫用ドアも(ちょっと高い位置にあるので)
通れなくなったから、去年の夏あたりから、猫用トイレはやめて
部屋のあちこちにトイレシートを敷き詰めるようにした。

年をとって腎臓の機能が低下していくにつれて
水を飲む量が増え、おしっこの量も回数も増えていった。
ムニの最後の1ヶ月ぐらいは、1リットル入りのペットボトルが
3日ぐらいでなくなったほどだった。
若い普通の猫だったら、あり得ない量。
元々砂漠の生き物だった猫は、
できるだけ身体の水分を外に出さないような腎臓を持っていて、
水は少し飲めば足りるし、おしっこも少ししかしない。
猫のおしっこが臭いのは、水分をトコトン
身体の中で活用してから出すからなんだろう。
でもムニのおしっこも、ひーちゃんのも、
今はほとんど無臭に近い。

で、猫用トイレに間に合わなくてトイレシートに
おしっこをするようになったムニとヒトミ。
視力がかなり落ち、たぶん老人性痴呆にもなっていたムニだったけど、
おしっこをする場所は基本的に決まっているみたいで、
何枚かしいてあるシートの上でおしっこ&ウンチをしていた。
それでも足腰が弱まって行くたびに、
間に合わないときがあるのか、シート以外の場所での
お漏らしも増えていった。
敷き詰めるシートの枚数がだんだん増えて行って、そして
最後の一ヶ月は、自分で寝床から立ち上がれなくなったから、
寝床にもシートを敷くようになった。

それでも身体の、下になっている部分はおしっこで濡れてしまう。
オムツのことが頭をよぎったけれど、
なんだか動物の尊厳を侮辱するみたいな気がして、
最初は汚れるたびにウエットシートや
濡れタオルで拭いていた。それでもちょっと
臭くなるから、時々は下半身だけお風呂(洗面台)に入れて
洗った。私の手の中でじっと気持ちよさそうに
お湯に浸かっていたムニの濡れた身体は
ビックリするほど痩せていて、胸が痛んだっけ。

それにしても汚れるたびに毎回洗うのは
風邪をひかせそうで心配だったし、手間もかかりすぎるから、
最終的にはやっぱりオムツをしてみることにした。

ムニの体重は最終的に2.5キロほどだったから、
最初はチワワ用のオムツを買ってみた。
ちなみに、一般的に身体の柔らかい猫には
オムツは難しいと言われているみたいで、
犬猫用用と書いてあっても、主な購買層(?)は犬だそうだ。
だけど、ムニはもう身体もよく動かないから大丈夫だろうな、と
思ってみたら案の定、はぎ取ったりする力はないようで、
ずっとつけていてくれた。

でも一日中はなんだかムレそうで可哀想だから、
夜寝るときと、私が3時間以上外出するような時にだけ使ってみた。

まあまあの使い心地だったけど、イタリアのはなんといっても高い!
10枚入りが10ユーロほど(1枚約100円!)。
こりゃたまらん、と思い立ち、
人間の新生児用のオムツを買ってみた。
サイズ的にはちょうどいい。

ネットで調べてみると、やっぱり同じことを考える人はいるようで、
しっぽのところに穴をあけるのは、丸く切り取ってはだめ、
バッテンに切り込みを入れれば、穴からオシッコがもれない、
というアドバイスを発見したり。

値段がペット用のよりずっとエコノミーな上に
吸収力もいいようだから、
じゃあ、次はちょっと高いけど、柄が可愛いパンパースね
買ってみたら、2枚しか使わないうちに
必要がなくなってしまったのだけれど。

今ひーちゃんは、左足がちょっと引きずるようになって、
階段の上り下りも、少し大変そうになってきた。
ムニが亡くなるまでは、階段を駆け上っていたし、
ベッドにも乗り降りできていたのに、
「一緒にねんねしようよお❤」と無理矢理抱っこすると、
逃げていく時にドサッとベッドから
落ちるようにしか降りられなくなった。

なんだか急激に老け込んでしまったみたいだ。
ご飯はまあまあ食べるけれど、痩せて小さくなったみたいだし。

仲好しの獣医さん曰く、ずっと一緒にいた相棒を
亡くした動物にはよくあることで、
後を追うように死んでしまうケースもよくあるという。
トイレの失敗の度合いや悪化の仕方がムニの時ととてもよく似ていて、
辛い想い出が頭をよぎる。

今日、テラスに置いたカゴの中で丸まっているひーちゃんを
抱き上げてみたら、まん丸い目の回りや、
白い毛が生えている鼻の回りに
ずいぶん白髪が増えているのに気がついた。
ずっとずっと私の赤ちゃんだとばかり思っていたのにね。
年取っちゃったんだね。

「お互い様じゃない」とひーちゃんが言った、かな?

 

 

f:id:muni_hitomi:20150602065658j:plainキッチンのヒーターの下に置いたトイレシートの上でねんねするムニ。
一見グレ−スとなかよしに見えるけど、はっきりいってムニは、もうよくわかっていなかったんだなあ。